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理想的な一日というものがあるとするならば、麻布の坂と図書館をめぐる一日は、僕のなかでは、かなりそれに近い一日といえる。 麻布とは旧15区の麻布区だったエリア。現住居表示でいうと、麻布とついている住所、六本木とついている住所、南青山6丁目、7丁目そして南青山4丁目の一部を指す。 大使館とホテルと私立中高と高級マンション、そして六本木。麻布といえばそんなイメージだろうか。今ではいくつかの大規模開発が有... Continue reading
Posted 4 days ago at Tokyo Culture Addiction
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モダンデザインを一言でいうとシンプルなデザインということになるだろう。 広辞苑には「シンプル」とは「単純なさま」とある。シンプルとは、色・かたち・素材が簡素で抑制されているさまである。 シンプルはモダニズムの専売特許ではない。また、建築やプロダクトのデザインに限られるというわけではない。シンプルという価値観はどこから来たのか。その具体的な現れ方とは。シリーズ《シンプルの系譜》では、さまざまな切り口... Continue reading
Posted Nov 1, 2019 at Tokyo Culture Addiction
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あなたがホテルを選ぶときの基準はなんでしょうか? 観光や街歩きに便利な立地、話題のカフェやレストランがあり、ロビーは豪華で、客室はクリーンで広々、素晴らしい眺望や庭園が楽しめ、至れり尽くせりのコンシェルジュがいて、できれば星付きブランドのお墨付きも欲しいし、おまけに料金が手ごろetc. せっかくの旅行だし、苦労して休みを取ったのだか、どうせ泊まるのならと、あれもこれも、ついつい欲張りになりがちです... Continue reading
Posted Oct 31, 2019 at Tokyo Culture Addiction
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ライブラリーは、今やマンションの共用施設の定番のひとつと言っても良いアイテムです。   マンションの共用施設にライブラリーが設けられるようになったのは《センチュリー・パークタワー》(三井不動産、1999年竣工)あたりからでしょうか。               《センチュリー・パークタワー》の33・34階に設けられた共用施設のコンセプトは、マナー・ハウス(英国荘園領主の館)というものでした。そこに... Continue reading
Posted Oct 18, 2019 at Tokyo Culture Addiction
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2020年3月で東京大学教授を退官する建築家・隈研吾の最終講義「工業化社会の後にくるもの」が4月から全12回にわたって行われている。 講義とはいっても教授からの一方的な話ではなく、毎回異なるテーマを設け、テーマに関連した専門家を招いて講演や対談を行うというユニークなものだ。 第2回は「家族とコミュニティの未来」と題して、社会学者の上野千鶴子と社会デザイン研究者の三浦展を招いて行われた(2019年5... Continue reading
Posted Oct 17, 2019 at Tokyo Culture Addiction
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     バブル時代は、意外にも東京があまり変わらなかった時期だ。商業地の地上げなどが話題になったものの、高騰を続ける地価は、開発の手をウォーターフロントなど新天地に押しやり、それらの壮大な計画の多くも、結局はバブルの崩壊により頓挫し塩漬けされて終わってしまった。              東京が大きく変貌したのは、明治維新、関東大震災、戦災、東京オリンピック(1964年)を挟む1960年代の高度... Continue reading
Posted Sep 27, 2019 at Tokyo Culture Addiction
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    建築やプロダクトデザインの世界において、僕らは普通、デザインとつくることは別のものと考えている。            デザインは建築家やデザイナーが担い、施工・製作は建設会社やメーカーが担う。建築物や製品の設計やデザインを決めるのは建築家やデザイナーで、施工・製作者はその図面に基づき、忠実に実現する役割を担う。       こうしたデザインとつくることを別のものとして考えるという(たぶん... Continue reading
Posted Sep 19, 2019 at Tokyo Culture Addiction
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        80年代バブルを描いた日本映画は少ない。『バブルへGO!! タイムマシンはドラム式』(馬場康夫監督 2007年)はその数少ない一本。       これまで紹介したハリウッドの3作(★1)が、金融バブルの崩壊の当事者たちをリアルに描くフィクションだったり、リーマンショックの実態を暴露するノンフィクションだったりするのとは打って変わって、こちらは80年代バブルへの思い入れを込めて描くノ... Continue reading
Posted Sep 17, 2019 at Tokyo Culture Addiction
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  1970年代。まだに見ぬベトナム料理への妄想を掻き立てられたのが開高健のエッセイでした。         「この国の人がよくやるように焼肉をレタスの葉にくるみ、ツンツンとドクダミのように匂う香葉(シャンツァイ)をいっしょにそれにくるみ、ニュクマムをちょっとつけて食べると、惨禍の国にも夜の一瞬の鼓腹撃壌はあらわれるのだった。  みんな 「デップ(いい)」 「デップ・ラム(とてもいい)」 と口ぐち... Continue reading
Posted Aug 29, 2019 at Tokyo Culture Addiction
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建築ではなくオープンスペースからこれからの都市をあり方を考える。建築家の槇文彦が「アナザーユートピア」という論考で問題提起している。   槇文彦の問題提起とそれへのさまざまな専門家からの応答で構成された書籍『アナザーユートピア-「オープンスペース」から都市を考える』(槇文彦・真壁智治 NTT出版 2019年)の刊行とあわせてトークショーが開かれた(2019年4月23日@青山ブックセンター本店)。 ... Continue reading
Posted Aug 27, 2019 at Tokyo Culture Addiction
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今や日本にすっかり定着したベトナム料理。 日本で最初のベトナム料理レストランは、1980年に開店した赤坂の老舗「アオザイ」だそうですが、日本でベトナム料理が注目を集めたのがバブルの頃でした。 中国料理、台湾料理、韓国料理などの知名度に比べてはもちろん、同じ東南アジアのインドネシア料理やタイ料理などに比べても、日本でのベトナム料理の知名度は決して高くありませんでした。 その背景にあったのが、70年代... Continue reading
Posted Aug 15, 2019 at Tokyo Culture Addiction
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グリニッチ・ヴィレッジ・コネクション<上>、<中>に続いて60年代のニューヨーク グリニッチ・ヴィレッジの群像を。                 東をブロード・ウェイ、西をハドソン川、北を14丁目、南をハウストン・ストリートに囲まれたエリアが通常、グリニッチ・ヴィレッジと呼ばれている場所だ。                   マンハッタン島は1609年、オランダ東インド会社に雇われたイギリス人... Continue reading
Posted Aug 9, 2019 at Tokyo Culture Addiction
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    80年代バブルの頃、建築界を賑わしていたのがポストモダンデザインだ。   ポストモダンとバブルとはそもそもまったく別の話なのだが、バブルに沸く社会の雰囲気とポストモダンデザインが標ぼうするイメージがぴったりと一致し、ポストモダンデザインは、バブルを象徴するデザインとなった。   もともとポストモダンとは、建築から始まり、その後に思想や社会などに普及した概念だ。   画一化や非人間化が叫ばれ... Continue reading
Posted Aug 1, 2019 at Tokyo Culture Addiction
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  アルヴァ・アアルト Alvar Aaltoは、合理性や機能に軸足を置きながら、人間味が感じられる建築や家具やプロダクトなど、独自のモダンデザインを生んだフィンランドの巨匠建築家だ。 曲げ木を使ったシンプルな《スツール60》や独特の曲線ガラスで作られた花器《アアルト・ベース》など、アアルトがデザインしたプロダクトは、日本の公私の場でもよく見かけ、これらは日本で最も親しまれている北欧モダンデザイン... Continue reading
Posted Jul 30, 2019 at Tokyo Culture Addiction
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2008年のリーマンショックの際、日本でもディベロッパーやゼネコンの倒産が相次いだ。80年代バブルの影響が少なく、急拡大、急成長を誇っていた新興ディベロッパーや中堅ゼネコンがバタバタと潰れていく様子は「突然死」と呼ばれた。 「突然死」の理由は、開発の失敗や保有資産の値下がりや営業赤字ではなく、世界的な信用収縮による資金ショートだった。 2000年にITバブルがはじけた後、アメリカの投資資金は有望な... Continue reading
Posted Jul 18, 2019 at Tokyo Culture Addiction
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グリニッチ・ヴィレッジ・コネクション<上>に続いて60年代のニューヨーク グリニッチ・ヴィレッジの群像を。       ウエスト・ヴィレッジ(グリニッチ・ヴィレッジの西側で6番街からハドソン川までのエリア)のハドソンストリート555番地にあったジェイン・ジェイコブズの家は、ロバート・モーゼスとの闘いのヘッドクオーターとなった。「毎晩のように、ビレッジ救済委員会の主要メンバーはジェイコブスの家で落ち... Continue reading
Posted Jul 10, 2019 at Tokyo Culture Addiction
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『アメリカ大都市の死と生』 THE DEATH AND LIFE OF GREAST AMRICAN CITIES (1961)(★1)は、アーバンデザインや都市計画の分野ではバイブル的存在として名高い著作だ。     著者のジェイン・ジェイコブズは、政治家や官僚や専門家は都市のことをなにもわかっていないとして、自らが住むニューヨークのグリニッチ・ヴィレッジの街の様子を生き生きと活写し、多様性こそ... Continue reading
Posted Jul 1, 2019 at Tokyo Culture Addiction
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80年代バブルは、1990年3月の不動産融資総量規制がきっかけで崩壊したと言われているが、実際に地価やマンション価格が本格的に下がり始めたのは1992~1993年頃からであり、不況感が深刻に実感されはじめたのもその頃からだった。 80年代バブルとその崩壊を象徴し、忘れられない心象がある。岡崎京子の『リバーズ・エッジ』に描かれた風景だ。      「リバーズ・エッジ」は月間CUTIEに1993年3月... Continue reading
Posted Jun 26, 2019 at Tokyo Culture Addiction
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    B級グルメは80年代のバブルの頃に登場した。 B級グルメという言葉が広く認知されたきっかけは『スーパーガイド 東京B級グルメ』(文藝春秋編 文春文庫ビジュアル版 1986)だ(★1)。 里見真三が編集長をしていた80年代前半の季刊誌『くりま』での食特集記事を母体としてビジュアル文庫化したものだ。 気取ってなくて、お手頃価格で、そしてストレートに旨い。そんな食べ物と食体験を指してB級グルメと... Continue reading
Posted Jun 12, 2019 at Tokyo Culture Addiction
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  《ショウナイホテル スイデンテラス》 SHONAI HOTEL SUIDEN TERRASSEに泊まってみました。 《ショウナイホテル スイデンテラス》は山形県鶴岡市にあります。その名の通り、米どころを象徴する庄内平野の水田(★)の中に建っています。 見晴らしの良さ、空の大きさなど、田んぼが広がる大らかな風景は、建て込んだ都会の街並みを見慣れた目には、今や新鮮に映ります。   水田を渡るように... Continue reading
Posted Jun 11, 2019 at Tokyo Culture Addiction
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バブルとは内なる自己破滅願望なのか ~『マネー・ショート 華麗なる大逆転』~ 『マネー・ショート 華麗なる大逆転』(アダム・マッケイ監督 2015年)は、リーマンショックの際、「逆張り」で、つまり市場の暴落に賭けて大金をつかんだ投資家たちの群像劇。投資銀行の内部からバブル崩壊を描いた『マージン・コール』とは逆の視点から、100年に一度といわれた金融危機のその時を描く。こちらも芸達者な俳優たちが金融... Continue reading
Posted May 31, 2019 at Tokyo Culture Addiction
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               先月で終わった平成(1989年1月8日~2019年4月30日)の30年の間には計3回ものバブルが起こった。1980年代の日本のバブル、1990年代のITバブル、2000年代のリーマンショック(アメリカ住宅バブル)である。 1980年代の日本のバブルは、経済や社会への影響の大きさとその影響の長期化から、その後の日本社会は失われた20年とも30年ともいわれ、一方、世界はそ... Continue reading
Posted May 14, 2019 at Tokyo Culture Addiction
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        今年(2019年)は、バウハウスが設立されてからちょうど100年にあたる。ドイツのワイマール(ヴァイマル)のバウハウス校は、1919年にヴァルター・グロピウスを初代校長として開設された。      バウハウスは1925年にデッサウに移り、8年の活動の後、1933年、ミース・ファン・デル・ローエが校長を務めていた時、ナチスの圧力により閉鎖に追い込まる。バウハウスの活動は合計14年余り... Continue reading
Posted May 13, 2019 at Tokyo Culture Addiction
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書店に平積みされていた「ぼくのまち、東京」と題された雑誌『ポパイ』 POPEYE (2019年5月号#865 マガジンハウス)を思わず手に取った。『ポパイ』を買ったのはかれこれ30年ぶりだ。 『ポパイ』は ”Magazine for City Boys” をテーマに1976年に創刊された。 時は、浅間山荘事件(1972年)で60年代の政治の季節に決定的な終止符が打たれ、さらに50年代以降続いていた... Continue reading
Posted Apr 28, 2019 at Tokyo Culture Addiction
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アンドロイド、サイボーグ、AI(人工知能)など、さまざまに想像されてきたポスト・ヒューマン像。それは人間の鏡であり、つまりは人間とはなにか?という根源的な問いに対するシミュレーションのようなものだ。 「映画に描かれたポスト・ヒューマン像<上>」に続き、映画の世界で描かれたポスト・ヒューマンの姿に、人間が抱く願望と不安を見てみよう。   『トランスセンデンス』。科学、テクノロジー、権力をめぐる物語 ... Continue reading
Posted Apr 26, 2019 at Tokyo Culture Addiction